高校を3週間でスピード中退して定時制に入学したり、各地のリゾート地でアルバイトに明け暮れるなど、皆の思う「普通」とはちょっと違う面白いリズムで人生を歩まれています。
日活芸術学院卒業後、2014年に、ぴあフィルムフェスティバルで「ネオ桃太郎」にてジェムストーン賞を受賞し、ぴあフィルムフェスティバルの奨学金制度で、2018年に初の長編映画作品「サイモン&タダタカシ」を製作された、小田さんにインタビューさせていただきました。
映画サイモン&タダタカシについて
ライター柿沼
「本日は貴重なお時間ありがとうございます。深谷シネマでの舞台挨拶お疲れ様でした、映画『サイモン&タダタカシ』拝見させていただいたのですが、とっても面白かったです!舞台挨拶では中学生時代のご友人とのエピソードから着想を得たというお話しがありましたが、今回の作品を作られて1番のオススメポイントはどういったところでしょうか?」
小田監督
「とにかくやりたい事を詰め込んでみました。自分のなかにある『同級生への思い』をベースにやってみようというのが始まりで、単純に『自分の思い』からしか全力で作れないかなと思ったので、まずそれがやりたい事の大元の一つで、基盤としてあって。あとは、単純にガソリンで爆破!みたいのが絶対にやりたかったんですよ(笑)」
ライター柿沼
「爆破!(笑)たしかに火力すごかったですね。」
小田監督
「11mぐらい火柱あがりましたよ(笑)」
ライター柿沼
「11m!?すごいですね!」
小田監督
「あーゆうのが、絶対やりたかったんですよね。それとアニメーション、岩井澤健治さんていう方がいて、映画祭で出会って、僕が影響を受けた方なので、一緒にやりたかったですね。友達と一緒にやりたいというか・・・そこが大事だったかな。本当は、やりたい事を考えて手段を考えると思うんだけど、先に手段からはいったというか、そんな作り方する人は多分あんまいないと思うんですけどね。」
ライター柿沼
「なるほど、手段から。ちなみに『同級生への思い』がベースになってるとおっしゃっていましたが、作品を見た限りですと、LGBTメインといいますか・・・男の友達が好きだけど、相手が振り向いてくれないといいますか・・・。」
小田監督
「そーでもないんですよ。」
ライター柿沼
「あっ、そうでもないんですか・・・(笑)」
小田監督
「自分でもちょっとゲイっぽいなとは・・・、ゲイではないんだけど(笑)でも、その友達に対してだけは結構そういう思いがあるというか(笑)小学校5.6年の同級生なんで、めちゃめちゃ仲がよくて、演劇とかも色々でてもらったりもしてるんですけど、そいつに一回『もうお前に会いたくないわ。』って言われて(笑)そいつのこと面白いと思っていたから、過剰に接したがるんですよ、そうすると、多分うっとうしいんでしょうね。」
ライター柿沼
「ほぉ・・・(笑)」
小田監督
「その時の絶望感みたいなものがあって、そこは多分かなり入ってると思いますね『スゲーつらいな・・・。』みたいな。もうそうなったら、基本的にはかなわないじゃないですか。」
ライター柿沼
「そうですね、相手に拒絶されたら為す術がないですね(笑)」
小田監督
「そう、それに男同士だし、基本的には無理じゃないですか。」
ライター柿沼
「なるほど。」
小田監督
「そうゆうことを考えると『あぁ・・・。』っていうのあって、そういう気持ちがあったから、それを書いたのかなと思います。」
ライター柿沼
「好意みたいなものって、性別を超越する瞬間はあるかもしれませんね・・・。」
Introduction-作品紹介-
タカシは、サイモンと共に“運命の女”を探すための旅に出る、それぞれの想いを抱えた旅は、予測できない結末へと進みだす。
監督:小田学
キャスト:阪本一樹、須賀健太
熊谷での思い出
ライター柿沼
「ちなみに、映画になったエピソード意外に、こども時代を過ごされた熊谷市での思い出って何かありますか?」
小田監督
「うーん、祭りと古着かなー。」
ライター柿沼
「お祭りはずっと参加されていたんですか?」
小田監督
「そうですね、祭りは面白かったんですよねー。中学3年生まで仲町で太鼓叩いてました。小学1年生から60歳、70歳ぐらいまでの幅の人間が一緒に練習して、酒もあるし、大人の世界を体験したといいますか、楽しかったですね。」
ライター柿沼
「そうゆう皆で何かするのが好きなんですか?」
小田監督
「祭りは楽しいから好きですね。大仕掛けというか、デッカイし、今も舞台とかやってるんですが、デカイものがでてくるのとか好きですね。馬鹿馬鹿しいというか、明るいじゃないですか、それがすごくいいんですよね。」
ライター柿沼
「確かに、祭りってすごい明るいですよね!ゆえに、眩しすぎて苦手な時期もありましたが、この歳になってすごくいいなー、僕も太鼓叩いてみたいなって思います。」
小田監督
「あと、バスケ部だった友人と、古着屋を巡ってましたね、昔は結構、熊谷にも古着屋が沢山あったので。あとはひたすらバイトやってたイメージが強いですかね。」
ライター柿沼
「結構バイトしていたんですか?」
小田監督
「その時期はけっこう精神的にグレてて、高校も3週間で辞めてしまったりしたので、家に居たくないので苗場でリゾートバイトしたり、その後に定時制にはいくんですけど昼間は時間あるので、八木橋の屋上からロープ一本でぶら下げられて掃除したり、居酒屋で働いてたり、結構やってましたね。」
ライター柿沼
「なるほど、精神的にグレてたんですね(笑)」
小田監督
「日活芸術学院に行ったのも、バイトで夏に海にいったんですよ、そこにシナリオを書いている人がいて、相当自由だし、遊ぶようになって、自主映画を手伝ったらメチャクチャ面白くて、こういうのもあるんだなって。」
ライター柿沼
「へー、映像との出会いもバイト先なんですね。いい出会いに恵まれていますね。」
小田監督
「冬のスノーボードの住み込みバイトでも、夏の海のバイトでも結構いい出会いありましたね、熊谷以外では(笑)」
ライター柿沼
「やっぱり思い切って場所を変えてみるっていいんですねー。」
今後の展望
ライター柿沼
「最後に、今後の展望とかはありますが?目指せスピルバーグ的な・・・。」
小田監督
「それがですね、ほんとは映画監督を続けていけばいいって、みんな思ってると思うんですけど・・・。正直な事をいうと、そんなに思ってないですね。」
ライター柿沼
「なるほど、それは意外ですね!」
小田監督
「別のことでも全然よくて、映画も映像もすごく好きな訳じゃなくて、人がいるのが好きだから、祭りでも何でもいいと思っていて。映画をやっている人は映画を続けなきゃいけないって訳でもないし、もちろん映画は面白いと思ってるから、次の作品の話しもしてるんだけど。」
ライター柿沼
「なるほど『人が集まる』のが大切なんですね。」
小田監督
「何か皆で作っていたいのは絶対ありますね。一人で作るっていうのがそんなに面白くなくて。少なくとも『表現』をしていきたいとは思っていますね、それが映画じゃなくても。」
ライター柿沼
「なるほど、確かに、表現する手法は何でもいいかもしれませんね。ぜひ、今後の面白い活動を期待しております。本日はありがとうございました。」
小田監督
「ありがとうございました。」
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「サイモン&タダタカシ公式」
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@comsaimon_tadatakashi
撮影/柿沼博基
深谷シネマ
- 営業時間
- 上映時間により変動
- 定休日:火曜日
- 住所
- 〒366-0825 埼玉県深谷市深谷町9-12 旧中山道沿い七ッ梅酒造跡
- お問い合わせ
- 048-551-4592
- ホームページ
- http://fukayacinema.jp/