しばらく走ると左折し、アンダーパスの手前でピンクは左手でワイパー付近にある、見慣れないボタンを押す。すると、車体の下でヴゥンという低い音をだしながら小型ドローンが起動する。小型ドローンが、車と併走しながらゆっくりと後ろにさがっていくと、車体が分身するように徐々に2台に増えていく。
あっという間にポルシェが2台になったかと思うと、ピンクは左に大きくハンドルを切りコンクリートの壁を目掛けて突進する。ぶつかる!と思った瞬間に、車体は壁の中に吸い込まれて一瞬にして消えた。もう1台のポルシェはそのままアンダーパスを抜けて、江南方面へ走り去った。
壁をすり抜けたピンクの乗るポルシェは、真っ暗なトンネルのような道をしばらく走る、12kmぐらい走った所でトンネル先の扉が開きはじめ光が差し込む、開ききったタイミングでポルシャが通過し、ピンクはハンドルを大きく切りブレーキをおもいっきり踏むと、車は回転しながら所定の場所にピタッと停車した。
執事「お帰りなさいませ。」
ピンク「いつもありがとう、変わったことはないかしら?」
執事「特にございません。いつも通り、熱々のロシアンティーをお部屋にご用意しております。」
ピンク「ありがとう♪その前にちょっと調べ物してからいくわね♪」
ピンクは車から降りると、助手席のヘルメットを持ち、現代技術の粋を集めたようなハイテクパソコンの前に座る。すると、ピンクの目に光が照射される。
機械「本人確認中・・・・・・確認できました。」
本人確認が完了すると、自動でスクリーンが立ち上がる。
機械「ごきげんようピンク様。今日はどのようなご用件でしょうか?」
ピンク「ダンゴムシ男爵の、過去の目撃情報をリストで表示してくれるかしら♪」
機械「かしこまりました、お待ちください。」
正面画面に怪人ダンゴムシ男爵が目撃された情報がリスト表示され、紐づいた監視カメラの映像やドライブレコーダーの映像などが左右の画面に表示される。
ピンク「なるほど・・・、駅周辺が多いわね・・・。ありがとう、今日の星川通りでの事例も追加しておいてちょうだい♪」
機械「かしこましました。」
そう言うと、さっと席を立ち、執事が開けたエレベーターへ、すっと乗り込む。執事もエレベーターに乗り込み、2Fのボタンを押す。
執事「スーツが汚れているようですが、本日も大きな戦闘があったのですか?」
ピンク「そうね、今日は少しハードだったかしら♪」
執事「そう思いまして、本日は特別にティーのジャムを2種類ご用意しております。」
ピンク「さっすが~♪♪」
エレベーターが止まり扉が開くと、宮殿のような空間が広がっている、壁に掛けかけたピンクを基調とした現代アートと高級家具とのバランスが絶妙で、ピンクのセンスの良さを物語る。
ピンク「今日も遅くまでありがとう、もう大丈夫よ♪」
執事「かしこまりました。」
執事がエレベーターの扉を閉めて1Fのボタンを押す、ピンクは右手奥のシャワールームへ向かう。
ピンク「今日も疲れたー♪」
持っていたヘルメットを化粧台の上へ置き浴室へ、シャワーのハンドルを回すと熱めのお湯がでて、あっというまに湯気があたりに立ち込める。そして大きな鏡の前でピンクはゆっくりスーツを脱ぐ、1日の終わり。
ピンク「うーん、やっぱりお風呂サイコー♪」
寝室にそっと置かれたロシアンティーからも、優しい湯気がゆらゆらと立ち昇ってほんわり消えていく。
to be continued・・・
各エピソード紹介
熊谷戦隊クマレンジャーFiVE
【メンバー紹介】
役割:キャプテン
性格:とっても前向き、曲がった事が大嫌い。
趣味:スポーツ観戦
必殺技:熊キック
性格:ちょっとワガママ。
趣味:古カフェめぐり
必殺技:ラブリートルネード
性格:おっちょこちょい。
趣味:ごはん
必殺技:くるくる回転アタック
性格:とってもレディファースト。
趣味:アート鑑賞
必殺技:コールドレイン
性格:Love&peace。
趣味:散歩とインスタ
必殺技:グリーンデイ